さだまさしさんの歌で涙腺を刺激された私でした。
しかし、その後の吾亦紅(われもこう)という歌。
親を看もしないで、離れて暮らしている、
功成り名を遂げた人の自己満足のセンチメンタリズムとしか思えない歌詞に
その涙の跡が、とたんに乾いてしまう、そんな白けた感じを持ってしまいました。
ちょっと実母がおかしいと思って、「ボケ外来」と銘打った専門病院に
最初に連れて行ったときから、7年の時間が経過しました。
ここ2,3ヶ月は、家で数時間毎に、ポヤポヤと薄く毛の生えた陰部を眺めながら、
紙おむつを取り替えることにもかなり抵抗がなくなってきました。
電気毛布は、お漏らしの液が乾燥しそれを繰り返しているために、
独特の臭気がしてしまいます。
数日毎に繰り返される大便の排便時には、
上手くオムツの中に納まればまだいいのですが、気持ちが悪いせいか、
オムツを外して手で何とかしようとして色々な場所に便をにじくってしまう
そんな母です。
喜怒哀楽の感情の共有がほとんど出来なくなった
そんな母との、数年間の日常は、情けなくやるせないものです。
そんな現状の私に、
♪盆の休みに 帰れなかった
俺の杜撰(ずさん)さ 嘆いているか
あなたに あなたに 謝りたくて
仕事に名を借りた ご無沙汰
あなたに あなたに 謝りたくて
山裾の秋 ひとり会いにきた
ただ あなたに 謝りたくて・・・
会いたい時だけ会いに行くっていいですね
♪小さな町に 嫁いで生きて
ここしか知らない 人だった・・・
あなたは、他の大きな世間を知っていて、良う御座んしょ
♪ 今はいとこが 住んでる家に
昔みたいに 灯がともる
あなたは あなたは 家族も遠く
気強く寂しさを 堪(こら)えた
あなたのご兄弟じゃない人があなたの実家を守っているのですか?
それって、あなたが故郷を捨てた証左のようなものですよね
♪あなたに あなたに 威張ってみたい
来月で俺 離婚するんだよ
そう, はじめて 自分を生きる
あなたに あなたに 見ていて欲しい
髪に白髪が 混じり始めても
俺, 死ぬまで あなたの子供・・・
田舎で、母を抱え、子どもを学校へやり、それだけでふうふういっている今の私です。
離婚? 自分を生きる?
その何処が感動的なの?
その歳になったら、他人のために生きるんじゃないんでしょうか、普通?
何だか、白けるどころかムカムカしてしまいました。
才能があり、バリバリ仕事をこなし
都会で功成り名を遂げ、都市近郊の高級住宅街か都心のマンションに暮らしている方の田舎への望郷の思いと、
経済活動の活発でない田舎でやっとこさ、日常を過ごしている私とは、
どうしても相容れないものがあると感じました。
ブログランキング、ポチッと一つお願いします。
ラベル:吾亦紅