石井和浩先生の、町屋再生やヴォーリズ建築再生についてのお話をお伺いしました。
近江八幡では、町がひと回り大きいためか、
色々な計画なり、工事などが進んでいることを知りました。
先生は、設計事務所を経営するかたわら、
様々な地元のNPO法人などでも活躍されているようでした。
まだ、文化的景観に認定されたばかりの海津では、
何もかもがこれからという感じです。
◎ 旧市街に住み続けるということ (建築に携る者として)
きれいな旧市街の町並みは確かに気持ちのいいものです。
しかし、現状では
・古い暗い家を、すっきり立て替えてしまいたい。
・今の基準に従って、耐震性のある建物を新築する、その方が簡単で安い
・田舎独特のしがらみから逃れて、似たような地域でも住宅団地へ移る
・細い道と駐車場問題
など、それとは正反対の建物所有者の考え方に接すると、
町並みに整合した建物作りを勧めることは、こちら側の無理強いではないか、
との思いにとらわれることがあります。
また、法的にも
・基準法42条2項道路の道路後退
・昨年に改正されて厳しくなった、既存不適格建築物の問題
など、古い建物に対する風当たりは、益々厳しくなる方向としか思えません。
旧市街に、住み続ける事のアイデンティティを見つける事にこそ、
重要な何かがあるのではないかと思いました。
ただ、それを旧来の集落の濃いコミュニティと短絡的に結びつけることは、
どうも幻想のように思えてなりません。
そこに住むことが、快適でありかつ誇りを持てるような、
新しい「何か」を見つけ出さなければ、
適度な更新を伴いながら全体の景観が維持できていく、
ということにつながらない、と感じています。
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地域特性に造詣の深い地場の工務店や設計士を見直して頂ければと思います。地場で仕事が
完結すること自体、ヒトやモノの移動エネルギーが少なくてすむ環境負荷の少ない選択であり、
かつ 住宅建築は個人ができる身近でとても大きな地域振興でもあります。 また、地元で
長く仕事を続けられているということこそが品質をおろそかにしなかった証拠ではないでしょうか。
☆☆ とりあえず、ハウスメーカーを選択肢から外して、家作りを考えてみませんか ☆☆